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持続

持続(じぞく、durée)とは、一般に、長く保ち続けること、長く続いていることを意味する。また、ベルクソン哲学の主要概念の一つであり、間断なき意識の流れを意味する。

純粋持続と真の時間

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たとえば、音楽の旋律にゆだねた意識内容は、それを逆向きにしたり、こま切れにしたりすることはできない。このように概念や言葉から離れて内省に専念すると、そこに意識の直接与件として、ひとつの流れを感じる。その流れは、計量不可能性、不可逆性、連続性、異種混交性を特徴としており、止めようなき自発、能動によるものである。これをベルクソンは「純粋持続」と呼んだ。

この純粋持続は、空間的に表現できるものではない。というのも、空間化とは数学的な抽象であり、測定可能、可逆的、均質的、受動的なものとなって、それはもはや流れの連続ではなく、点の継起となってしまうからだ。したがって、古典物理学の(線形的)時間は、真の時間ではない。したがって、真の実在認識は、(もちろんカントのいう感性的直観や悟性によってではなく)超知性的な直観によって可能となる。

持続と自由

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ベルクソンによれば、この純粋持続こそが自由の源泉である。通常、自由といえば、選択の自由を意味する。たとえば、ひとつの道を進んでいると、その先が二つに枝分かれしている。その分岐点において、どちらかの道を進むか自分の意志に基づいて選択できる。そこに自由があるとされる。しかし、ベルクソンにいわせれば、そのような分岐路を思い浮かべること自体が、空間化された時間による発想であり、生命の自由な持続に即したものではない。生命にとっての未来というのは、分岐路のようにあらかじめ存在するものではなく、「現在」において不断かつ連続的に創造されるものであるからだ。したがって、自由とはこの純粋持続への帰一であり、その発現としての純粋自我による行為である。

他方、物質界は一瞬前の過去を惰性的に反復するだけであり、すなわち持続の弛緩の極であるとされる。物質は「自らを破壊する」のに対して、生命は「自らを形成する」。つまり、生命には、「物質が降りていく坂を登ろうとする努力」をみることができる。宇宙の万象は、この持続の種々の緊張による多様な創造的進化の展開なのである。そして、緊張の極にあるのが、エラン・ビタール(生の躍動)である。

関連項目

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参考文献

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  • アンリ・ベルクソン(中村文郎訳)『時間と自由』(岩波文庫、2001年)
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持続
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