当帰湯（とうきとう）は漢方方剤のひとつ。冷え性で体力中等度以下の虚弱体質、上腹部から胸部にかけ疼痛のある場合に用いる。出典は『千金方』。

背中に冷感があり、腹部膨満感や腹痛のあるものに使用^[1]。

肋間神経痛、心臓神経症、過敏大腸症、慢性膵炎、狭心症^[2]

当帰（とうき）5.0、半夏（はんげ）5.0、芍薬（しゃくやく）3.0、厚朴（こうぼく）3.0、桂枝（けいひ）3.0、人参（にんじん）3.0、乾姜（かんきょう）1.5、黄耆（おうぎ）1.5、山椒（さんしょう）1.5、甘草（かんぞう）1.0

• 
  当帰
• 
  半夏
• 
  芍薬
• 
  厚朴
• 
  桂枝
• 
  乾姜
• 
  黄耆
• 
  山椒
• 
  甘草

次の患者には慎重に投与する^[1]。

1. 著しく胃腸の虚弱な患者
2. 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者

次の薬剤との併用により、偽アルドステロン症、ミオパシーが出現しやすくなる^[1]。

1. 甘草含有製剤
2. グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤

次の副作用がある^[1]。

偽アルドステロン症、ミオパシー

発疹、発赤、掻痒、蕁麻疹、食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢

高齢者は生理機能が低下し、妊産婦、小児は安全性が未確立であり、注意が必要である^[1]。