「大都会」（だいとかい）は、1979年11月21日にクリスタルキングがリリースしたシングルである。

1978年のポプコンで入賞に終わったクリスタルキングのメンバー（特に田中昌之）が「審査基準に納得がいかない」と暴れていたところ、「お前ら、九州の男やったらもう一回勝負するよね？」とポプコンのスタッフから言われ、それをきっかけに「次の大会でグランプリを取る曲を作ろう」となった^[2]。 「俺らは『夢想花』のサビのインパクトに負けただけだから、簡単にいえば審査員を驚かせればいい。俺の高音で歌メロが始まれば、びっくりして（審査員が）マルをつけるやろうって（笑）。ギターの山下がベースになる曲を書いてきて、それから3人がかりで詞を考えた」^[2]

結果、1979年10月にヤマハのつま恋で開催された第18回『ポピュラーソングコンテスト』の本選会に出場し、「大都会」でグランプリを獲得^[3][4]。続く第10回『世界歌謡祭』でもグランプリ、優秀歌唱賞をダブル受賞^[3][4][5]。

デビューシングルながら118万枚（オリコン調べ）を超えるミリオンセラーを記録した^[1]。

タイトルの「大都会」は東京を連想されることもあるが、（この曲の作詞者でもある）田中昌之によれば、博多（福岡）を歌った曲である^[6]。 佐世保で結成されたクリスタルキングにとって大都会は福岡であった。活動拠点を福岡に移し「大都会」が生まれ、ブレイクした後に東京でデビュー。テレビで歌う時テレビ局は高層ビルをバックに歌う画を欲しがった為、東京のイメージが定着した^[7]。 田中氏は「出だしのあ～～あ～～っていうところは博多の綺麗なお姉さんに何度も振られた嘆きの声です」と言って中居正広のTV番組で出演者を笑わせていた。また、当時放送されていた刑事ドラマ『大都会』からもヒントを得たという^[8]。

1. 大都会 (4分53秒)

   作詞：田中昌之・山下三智夫・友永ゆかり / 作曲：山下三智夫 / 編曲：船山基紀

1. 時流 (4分52秒)

   作詞：阿里そのみ / 作曲：安部恭弘 / 編曲：クリスタルキング・船山基紀

1998年にポッカ（現・ポッカサッポロフード&ビバレッジ）の缶コーヒー「クリスタルブラック」のCMに田中が出演して本曲を歌った（ただし田中が舞台の迫に沈んでいく、「ジェットコースターに乗る」などCMの設定上、毎回歌い出しのところで終わってしまう）^[9]。また「大都会」のイントロが流れた後、天童よしみが田中からマイクを奪って「川の流れのように」を歌い、天童が田中を呆然とさせるヴァージョンもあった^{[注 1]}。元ネタはMEN'S 5というバンドのネタである。

2001年にオンエアされたホンダ・CR-VのCMに本曲を英語訳し、ゴスペル調にアレンジしたものが使用された^[10]。

2018年3月21日よりキリンビール「のどごしZERO」のCMに曲のイントロ部分が使用された。

2022年11月1日よりニッスイの缶詰「Sui Sui オープン うまい！鯖匠」シリーズのPR動画に替え歌で使用されている^[11]。

• 1979年の音楽
• 1980年の音楽
• 香川照之の昆虫すごいぜ!/香川照之の昆虫すごいZ! - NHK Eテレ、およびNHK総合テレビで放送されていた昆虫番組。同番組内でこの曲が使用されていた。

• 大都会 - 歌ネット