「大東京市歌」（だいとうきょうしか）は、かつて存在した日本の東京市が、1932年（昭和7年）10月1日の周辺の町村編入により、15区から35区へ市域を拡大したことを記念し、東京日日新聞が東京市の協賛を得て選定した記念歌。梯道雄作歌、船橋栄吉作曲^[1]。

一、

太平洋（たいへいよう）に 昇（のぼ）る日（ひ）の 光（ひかり）先（た）づさす空（そら）のもと

千代田（ちよだ）の 宮（みや）を中央（ちゅうおう）に 大東京（だいとうきょう）は輝（かがや）けり

二、

歴史（れきし）は 古（ふる）き武蔵野（むさしの）の 広（ひろ）きに 延（の）びて堂々（どうどう）と

面積（めんせき）五百五十キロ 三十五 区（く）に分（わか）れたり

三、

明治（めいじ）このかた 幾度（いくたび）の 天（てん）の試練（しれん）に 打（うち）克（か）ちて

共（とも）に心（こころ）を協（あわ）せたる 市民（しみん）の数（かず）も 五百万（まん）

四、

我等（われら）日本（にほん）の 民族（みんぞく）の 愛（あい）と正義（せいぎ）の 実力（じつりょく）を

ここに集（あつ）めて極東（きょくとう）の 平和（へいわ）を計（はか）る 中心地（ちゅうしんち）

五、

科学（かがく）芸術（げいじゅつ） 政治（せいじ）より 商工業（しょうこうぎょう）の一切（いっさい）に

国（くに）の文化（ぶんか）の権威（けんい）をば 代表（だいひょう）するも我（わ）が 市（し）なり

六、

我等（われら）は祝（いわ）い 且（かつ）祈（いの）る 大東京（だいとうきょう）よ栄（さか）え 行（ゆ）け

陛下（へいか）の御代（みよ）と諸共（もろとも）に 永（なが）く世界（せかい）の 光（ひかり）たれ

• 大東京通鑑刊行会「大東京通鑑」（保險銀行日報社、昭和9年）
• 北垣恭次郎「国史美談. 現代史 巻2」（実業之日本社、昭和13年）

• 東京市歌 - 東京市が制定した市歌