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大分空港海上アクセス

このページ名「大分空港海上アクセス」は暫定的なものです。(2022年11月)
この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)出典検索?"大分空港海上アクセス" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2024年7月)

大分空港海上アクセス(おおいたくうこうかいじょうアクセス)は、2024年より大分県大分市大分空港の間を結ぶ予定のホバークラフト航路。上下分離方式による運営で、船体は大分県が保有し、運航は大分第一ホーバードライブ(第一交通産業グループ)が行う。

概要

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新たに建設された大分空港ホーバーターミナル
ホーバーターミナルおおいた西大分ターミナル部分
ホーバーターミナルおおいた全体図 左が艇庫

大分市内と大分空港の間を結ぶ航路としては、かつて1971年 - 2009年の間運行されていた大分ホーバーフェリーが存在したが、パンデミック、リーマンショックによる航空機利用者、旅行者数の低下や造船会社の部品供給終了宣言に伴い廃止された。しかし大分市内と大分空港を結ぶバス路線は約1時間ほどかかるほか、朝夕の渋滞などの問題、高速道路の通行止めなど陸路だけ頼る限界もあり、より短い時間で両者を結ぶ交通機関の必要性が唱えられていた。大分県では海上をショートカットする航路を当初より志向しており、大分空港海上アクセス研究会を設立。その中で高速船利用2案とホバークラフトの計3案を比較検討し、最終的にホバークラフトによる航路を復活させることとなった。

高速船と比べ、ホバークラフト導入には「導入経費が安い」「導入までの期間が短い」などのメリットがあるとされたが、それでも新たな船体の導入や施設整備等で約80 - 90億円程度の初期投資が必要になると見られたことから、大分県ではそれら初期投資を県が負担した上で、運営は民間に委託する上下分離方式を導入することとした。船体は、大分県の一般競争入札公示に対し、イギリスのグリフォン・ホバーワーク英語版が落札し製造した[1]

大分市側のターミナルは大分港西大分地区(西大分駅から約1.5 km)に新設された。一方で大分空港側は、ターミナルの建物は新設したものの、海からのS字航走路を含む発着設備は旧大分ホーバーフェリー時代のものを再利用する[1]

使用艇

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1番船 Baien
2番船 Banri
3番船 Tanso

前述の通り、イギリスグリフォン・ホーバーワーク社英語版12000TD型を新規に3隻建造して(全長25.6 m、約80人乗り)使用する[1]。購入額は3隻合計で41億6000万円[2]

イギリスワイト島航路に就航している同型艇(標準型12000TD)からは設計変更が加えられており、胴体が約2m延長されている。これにより客室部の側面窓が3枚から4枚に増えたほか、屋上の空調ユニットが2基増設され6基となっている。艇体延長に伴い重量が増加した一方でエンジンは同一仕様のため、一部部品の軽量化やリフトファンと推進プロペラへのエンジン出力分配比の変更が行われている。また、標準型艇の屋根上に当初装備されていた丸型ファン形式のサイドスラスター(2023年現在では撤去済み)に代わりスカート内の圧縮空気を噴出する形式のスリット型サイドスラスター[注 1]をスカート上部に設置しているほか、船室前方左右の搭乗口のうち左側がステップからスロープに変更されたため左右ともにスロープとなっているなど、外観上の差異が多く見られる[3][4]

2023年末に完成予定の3隻の船名は、公募によりそれぞれ「Baien」「Banri」「Tanso」と命名された。由来となった三浦梅園国東市)、帆足万里日出町)、広瀬淡窓日田市)は「豊後の三賢」と称され、江戸時代に、西洋の天文学や医学、儒学など広く学問の研究や普及に取組んだ教育者である[5]

年表

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  • 2019年(令和元年)
    • 7月5日:大分県が「大分空港海上交通アクセス船舶導入に係る検討業務」のプロポーザルを実施[6]
    • 7月11日:大分県が「海上交通事業に関する調査業務」のプロポーザルを実施[7]
    • 8月1日:三井E&S造船が「大分空港海上交通アクセス船舶導入に係る検討業務」の事業者に選ばれる[8]
    • 8月9日:PwCコンサルティングが「海上交通事業に関する調査業務」の事業者に選ばれる[9]
  • 2020年(令和2年)
    • 3月4日:大分県が上下分離方式によりホーバークラフトによる航路を開設する方針を表明。
    • 10月16日:運航委託先として第一交通産業を選定[10]
  • 2021年(令和3年)
    • 8月12日:グリフォン・ホバーワークと新造船の仮契約を行う[1]
  • 2022年(令和4年)
    • 10月19日:運航事業者の大分第一ホーバードライブ株式会社設立[11]
    • 10月22日:ホーバークラフトの船名の募集を開始[12]
    • 10月28日:ホーバークラフトの船体デザインが決定[13]
  • 2023年(令和5年)
    • 2月7日:3隻の船名が公募によりそれぞれ「Baien」「Banri」「Tanso」と決定。応募数は計2507点[5]
    • 4月:Baienに搭載する浮上用ファンの動作確認試験の際、4基のファンのうち1基が試験台への固定が甘かったために飛び上がり破損。ファンは特注の部品で製造し直す必要があるためBaienの納入が2ヶ月、Banriの納入が1ヶ月遅れる見通しとなる[14]
    • 5月9日:ホーバーターミナルの名称を「ホーバーターミナルおおいた」、通称を「HOV.OTA」(ホボッタ)と命名し、シンボルマークも決定[15]
    • 6月16日:Baienの建造作業が終了[16][17]
    • 7月14日:Baienを積んだ貨物船がイギリスを出航[17]
    • 8月24日:Baienが大分港に到着[18]
    • 8月25日:Baienが国の臨時航行検査を受け、その後保管場所の空港側ターミナル付近に回航[18]
    • 9月7日:Baienが最終船舶検査に合格[19]
    • 11月8日: 大分空港斜路口にて午前7時頃、Baienによる訓練中、斜路に設置されてあるガードレールへの衝突による自損事故を起こした。船体後部のスカート、ラダー、リフトファンの支柱を破損[20]、修理が必要となりBaienは暫く運用除外となる。また、同日に2番船Banriを積んだ貨物船が大分へ到着し、同日午後に西大分の艇庫に格納された。国の検査、県からの引き渡し後にBanriを用いての訓練を継続する。しかしながら引き渡しまで1ヶ月程度かかる見込みで、その間の訓練は中断する可能性がある。訓練中断が長引く場合は渡英しての訓練を行い、年度内就航計画は変更しないとしている[21]
    • 12月8日: 3番船Tansoを積んだ貨物船がイギリスを出港[22]。一旦は地中海を通りスエズ運河に入る直前まで到達したが、武装組織の活発化が懸念されていた紅海を避けるため、喜望峰経由に航路を切り替えた。
  • 2024年(令和6年)
    • 2月10日: 事故後そのまま置かれていたBaienの仮修理が、Tansoの到着に合わせてイギリスから到着したスタッフの手によって開始された。同日浮上して回頭。船首を海側に向けた。[23]
    • 2月15日: 3番船Tansoが大分港住吉泊地(5号地)に到着。西大分艇庫へ回航[22]
    • 3月14日: 空港基地で応急修理を済ませたBanriが本格修理のために西大分の艇庫へ移動。自力浮上状態でタグボートで曳航。8月末までに修理を終わらせる予定[24]
    • 3月21日: Banriが空港内の航走路のフェンスと自損事故を起こした。船体には問題がなかったため、Banriは自力で西大分の基地に帰還した[25]

脚注

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注釈

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  1. ^ グリフォン社では「パフポート(Puff port)」と呼称している

出典

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  1. ^ a b c d 大分のホーバークラフト復活計画どこまで進んだ? 行先は“宇宙港” アジア唯一の航路に”. 乗りものニュース (2022年5月14日). 2022年11月4日閲覧。
  2. ^ 大分のホーバークラフト「グリフォン」で復活へ 2023年以降の運航開始目指す”. 鉄道プレスネット (2021年8月14日). 2023年8月26日閲覧。
  3. ^ External Features of 12000TD hovercraft Baien for Oita Japan(英語)
  4. ^ 「ホーバークラフト」14年ぶり航行 大分市~大分空港間を最短30分で結ぶ 年度内の就航目指す”. Yahoo!ニュース (2023年8月25日). 2023年9月2日閲覧。
  5. ^ a b ホーバークラフトの船名が決定しました”. 大分県 (2023年2月7日). 2023年8月26日閲覧。
  6. ^ 公募型プロポーザルに係る手続開始の公告” (PDF). 大分県 (2019年7月5日). 2023年8月27日閲覧。
  7. ^ 公募型プロポーザルに係る手続開始の公告” (PDF). 大分県 (2019年7月11日). 2023年8月27日閲覧。
  8. ^ 公募型プロポーザル競技選定結果のお知らせ:大分空港海上交通アクセス船舶導入に係る検討業務”. 大分県 (2019年8月1日). 2023年8月27日閲覧。
  9. ^ 公募型プロポーザル競技選定結果のお知らせ:海上交通事業に関する調査業務”. 大分県 (2019年8月9日). 2023年8月27日閲覧。
  10. ^ 第2回大分空港海上アクセス運航事業者選定委員会 会議概要について” (PDF). 大分県 (2020年10月16日). 2023年8月26日閲覧。
  11. ^ 会社概要”. ホーバードライブ. 2023年8月26日閲覧。
  12. ^ ホーバークラフト 船名募集要項” (PDF). 大分県 (2022年10月22日). 2023年8月27日閲覧。
  13. ^ ホーバークラフト船体デザインが決定しました”. 大分県 (2022年10月28日). 2023年8月27日閲覧。
  14. ^ 倉富竜太 (2023年6月7日). “浮上用ファンの破損で1艇目の納期遅れる 県のホーバークラフト事業”. 朝日新聞デジタル. 2023年8月26日閲覧。
  15. ^ ホーバーターミナルの名称及びシンボルマークの決定について”. 大分県 (2023年5月9日). 2023年8月26日閲覧。
  16. ^ 船舶の建造状況について(令和5年7月)”. 大分県 (2023年8月1日). 2023年8月26日閲覧。
  17. ^ a b 倉富竜太 (2023年8月18日). “ホーバークラフト月内にも到着 予定より2カ月遅れ、年度内運航模索”. 朝日新聞デジタル. 2023年8月26日閲覧。
  18. ^ a b ホーバークラフト大分港にお目見え…来年就航、空港から大分市まで約30分”. 読売新聞オンライン (2023年8月25日). 2023年8月26日閲覧。
  19. ^ ホーバークラフト3番船「Tanso」が大分県に到着しました”. 大分県 (2023年9月8日). 2023年11月9日閲覧。
  20. ^ 事故報告書”. 大分第一ホーバードライブ (2023年11月8日). 2024年3月17日閲覧。
  21. ^ 訓練初日に事故 大分の「ホーバークラフト」修理長引く可能性も 運航開始は?”. 乗り物ニュース (2023年11月8日). 2024年3月17日閲覧。
  22. ^ a b ホーバークラフト3番船「Tanso」が大分県に到着しました”. 大分県 (2024年2月16日). 2024年3月17日閲覧。
  23. ^ https://www.youtube.com/watch?v=HmdRP6lIaKM TOSテレビ大分 ニュース【公式】
  24. ^ 倉富竜太 (2024年3月15日). “事故のホーバークラフト1番船、本格的修理へ 8月までに完了”. 朝日新聞デジタル. 2024年3月17日閲覧。
  25. ^ ホーバークラフト訓練中にまた事故 空港フェンスに接触、けが人なし”. 朝日新聞デジタル (2024年3月21日). 2024年7月31日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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