リチャード・テイラー (哲学者)
リチャード・テイラー(Richard Taylor, 1919年11月5日 - 2003年10月30日)[1]は、アメリカ合衆国の哲学者。形而上学や徳倫理学、運命論への貢献で知られる。世界的な養蜂家として知られる。
来歴
[編集]ミシガン州シャーロット出身[2]。ロデリック・チザムのもと、博士号をブラウン大学で取得した。彼はブラウン大学、コロンビア大学、ロチェスター大学で教鞭をとり、他にも10ほどの大学を訪問した。彼の最も有名な本は『形而上学』(1963)であった。その他の作品には、『行動と目的』(1966)、『善と悪』(1970)、『卓越の倫理』(1991)などがある。テイラーは、『生きる意志:アーサー・ショーペンハウアーの厳選された著作』の編集者でもあった[3]。彼は徳倫理学を熱心に擁護しており、人生の意味についての影響力のある論文を執筆した。その論文では、アルベール・カミュの様にシーシュポスの神話の検討を通して探求された。
テイラーが1962年に書いたエッセイである「運命論」[4]は、アマースト大学でデヴィッド・フォスター・ウォレスが学士論文を執筆した際の主題であり、『運命、時間、そして言語：自由意志のエッセイ』[5]というタイトルで、2011年にテイラーのエッセイとcontemporary responses[訳語疑問点]と共に出版された。
テイラーは養蜂に多大な貢献を行った。300匹のハチの巣を所有し、1970年からは主に巣蜜を生産していた。そして、自分の経営手法を『コームハニーの本』や『養蜂の楽しさ』などの数冊の本の中で説明している。
1993年、テイラーは「道徳性の根拠は自然なものか超自然的なものか」という主題についてウィリアム・レーン・クレイグを議論した[6]｡
日本語訳
[編集]- 『哲学入門』 吉田夏彦訳、培風館、1968年
- 『卓越の倫理 よみがえる徳の理想』 古牧徳生・次田憲和訳、晃洋書房、2013年
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- ^ “Richard Taylor Remembered - Issue 44 - Philosophy Now”. www.philosophynow.org. 2019年3月17日閲覧。
- ^ Bee Culture Magazine 、 "Richard Taylor（1919-2003）"、2004年1月、第132巻、第1号、64頁。
- ^ Anchor Books A266: 1962.。
- ^ Philosophical Review, Vol. 71, No. 1（1962）
- ^ New York: Columbia University Press (ISBN 978-0-231-15156-6)
- ^ “Is the Basis of Morality Natural or Supernatural? - Reasonable Faith”. www.reasonablefaith.org. 2012年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月17日閲覧。
- Donnelly, John (2007), Reflective Wisdom, Prometheus Books, ISBN 0-87975-522-9
- LaScola, Russell (1992), “A Common Sense Approach to the Mind-body Problem: A Critique of Richard Taylor”, Journal of Philosophical Research 17: 279–286, doi:10.5840/jpr_1992_24
外部リンク
[編集]- Ryerson, James (12 December 2008). “Consider the Philosopher”. The New York Times Magazine - デヴィッド・フォスター・ウォレスによるテイラーの運命論に関する分析をした記事。
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