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コーリー・クルーバー

コーリー・クルーバー
Corey Kluber
テキサス・レンジャーズでの現役時代
(2020年)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 アラバマ州バーミングハム
生年月日 (1986-04-10) 1986年4月10日(38歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
215 lb =約97.5 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2007年 MLBドラフト4巡目
初出場 2011年9月1日
最終出場 2023年6月20日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

コーリー・スコット・クルーバーCorey Scott Kluber, 1986年4月10日 - )は、アメリカ合衆国アラバマ州バーミングハム出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。愛称はクルボットKlubot)他(後述)。

経歴

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プロ入りとパドレス傘下時代

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2007年MLBドラフト4巡目(全体134位)でサンディエゴ・パドレスから指名を受け、プロ入り。

パドレス傘下時代
(2008年7月6日)

2010年途中まで傘下のマイナーチームでプレーした。

インディアンス時代

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2010年7月31日にパドレス、セントルイス・カージナルスが絡む三角トレードで、クリーブランド・インディアンスへ移籍した。

2011年9月1日のオークランド・アスレチックス戦でメジャーデビューを果たす。

2012年は傘下のAAA級コロンバス・クリッパーズでは21試合(全て先発)に登板して11勝7敗、防御率3.59の好成績を残すも、メジャーでは12試合(全て先発)に登板して2勝5敗、防御率5.14だった。

2013年は途中から先発ローテーションに定着。規定投球回には到達しなかったが、26試合に登板して11勝5敗、防御率3.85の成績を残した。

2014年7月19日のデトロイト・タイガース戦で10勝目を挙げ、2年連続で2桁勝利を達成した[1]。また、オールスターゲームのメンバーの最終候補にも挙げられた。9月は6試合に投げて43イニングで防御率2.09、56奪三振などと活躍し[1]ピッチャー・オブ・ザ・マンスを初めて受賞した。9月16日以降の3試合では、それぞれ14、14、11奪三振と3試合連続で2桁奪三振[1]を記録した。最終的には18勝でアメリカンリーグ最多勝のタイトルを獲得した。防御率がリーグ3位、勝率がリーグ9位、奪三振がリーグ2位と投手の中ではリーグ1位の成績を残したことから、フェリックス・ヘルナンデスらを抑えてサイ・ヤング賞を初めて受賞した[2]

2015年5月14日のセントルイス・カージナルス戦では史上5人目[3]となる無四球での18奪三振を記録した[4]。出だしが不調で、5月初旬には防御率が5.00を超えた時期もあった[5]。しかし、その後2試合の登板で計17.0イニングを投げ、1失点、30奪三振という投球を披露して[5]からは安定感を取り戻し、防御率3.00台をキープした。好投しても勝ち運に恵まれず、9勝止まりでリーグワーストの16敗を喫した。防御率は3.49、リーグ3位の245奪三振を記録した。

2016年も序盤は低調で、5月終了時点で4勝6敗、防御率4.15だったが、6月以降は立ち直り8月には5連勝を記録。最終的には18勝(リーグ3位)、防御率3.14(同4位)、227奪三振(同5位)と復調した。ボストン・レッドソックスとのディビジョンシリーズでは第2戦に先発し、7回無失点で勝利投手となった。トロント・ブルージェイズとのアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ(ALCS)では第1戦と第4戦に先発し、1勝1敗、防御率1.59であった。シカゴ・カブスとのワールドシリーズでは、2011年クリス・カーペンター以来となるシリーズ3度の先発となった[6]。第1戦では6回無失点、第4戦では6回1失点でどちらも勝利投手となった。このポストシーズン全体では5試合に登板し、防御率0.89と安定していたものの、3勝3敗で迎えた第7戦では4.0イニングを4失点で降板(勝敗つかず)。チームは延長戦で敗れワールドシリーズ優勝を逃した。オフにはサイ・ヤング賞の投票ではリック・ポーセロジャスティン・バーランダーに次ぐ3位だった[7]

クリーブランド・インディアンス時代
(2017年7月23日)

2017年も序盤は低調で、4月の防御率は4.19に留まり、さらに5月3日の試合で3回5失点と打ち込まれると試合後に腰の違和感を訴えて10日間の故障者リスト入り。6月1日のゲームで復帰すると、6月は6試合の先発で1完封を含む4勝0敗・防御率1.26の好成績を挙げてピッチャー・オブ・ザ・マンスを受賞した。また2年連続となるオールスターゲームに選出された。最終的に29試合に先発し、18勝4敗、防御率2.25、奪三振265を記録、約1ヶ月の離脱をものともせず3年ぶりの最多勝、自身初の最優秀防御率の2冠を達成し、5完投、3完封もリーグ1位だった[8]。チームメイトのカルロス・カラスコも最多勝であり、ア・リーグとしては47年ぶり3度目のチームメイト2人による最多勝となった[8]。ポストシーズンではニューヨーク・ヤンキースとのディビジョンシリーズでは2試合に登板したが、4被弾、9失点と炎上した。オフの11月15日にクリス・セールらを抑えて自身2度目のサイ・ヤング賞を受賞した[9][10]

2018年は前年までとは打って変わって開幕から好調を維持し、5月までに8勝2敗、防御率2.02を記録した。6月は3勝2敗、防御率4.08だったが、それ以降も安定した成績で、最終的には33試合先発でリーグ最多の215イニングを投げ、20勝7敗、防御率2.89、奪三振222と自身初の20勝を達成した。カルロス・カラスコトレバー・バウアーマイク・クレビンジャーと一緒に史上初となる同一シーズン同一球団から4人の200奪三振投手の一員となった[11]。ポストシーズンではヒューストン・アストロズとのディビジョンシリーズ第1戦に先発したが、3被弾で降板した。オフのサイ・ヤング賞の投票ではブレイク・スネルジャスティン・バーランダーに次ぐ3位だった[12]

2019年5月1日のマイアミ・マーリンズ戦で102.2mph(約164.5km/h)の打球が直撃して右腕を骨折。その後のシーズンもリハビリを重ねていたが、腹部の圧迫感により中断。シーズン中の復帰は不可能となり[13]、わずか7登板で防御率5.80に終わった。同年オフの10月2日に単年1750万ドルのオプションを行使した。

レンジャーズ時代

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2019年12月15日にデライノ・デシールズ・ジュニアエマヌエル・クラセとのトレードで、テキサス・レンジャーズへ移籍した[14]。2021年まで2年総額3550万ドルを残していたが、レンジャーズ側が全額引き受けることで合意した[15]背番号はインディアンス時代と同じ「28」。

2020年は1試合の登板に留まった。オフの10月30日に球団からオプションを破棄され、FAとなった[16]

ヤンキース時代

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2021年1月27日にヤンキースと1100万ドルの単年契約を結んだ[17]。5月14日にオリオールズ戦で通算1500奪三振を記録した[18]。5月19日の古巣レンジャーズ戦で球団史上1999年以来、自身初、結果的に唯一となるノーヒットノーランを達成した[19]。5月25日のトロント・ブルージェイズ戦で3回2失点で降板し、その翌日に故障者リストに登録された[20]。オフの11月3日にFAとなった。

レイズ時代

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2021年12月1日にタンパベイ・レイズと800万ドルの単年契約を結んだ[21]。オプションとして最大500万ドルの出来高が含まれる[22]

2022年4月10日の36歳の誕生日にレイズ移籍後初登板を果たした[23]。オフの11月6日にFAとなった[24]

レッドソックス時代

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2022年12月28日にボストン・レッドソックスと1年契約を結んだ[25]

2023年は6月20日のツインズ戦にてキャリア唯一のセーブを記録したが、この試合後に右肩を痛めて故障者リスト入りし、以降の登板はなかった。オフの11月3日に球団からオプションを破棄され、FAとなった[26]

2024年2月9日に自身のinstagramにて現役引退を発表した[27]

選手としての特徴

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元々は平均球速約93mph(約150km/h)の速球フォーシーム)と平均球速約145km/hの高速スライダーを中心とした本格派投手だったが、2013年からシンカーを主体としたシンカーボーラーに転身した。また、高速スライダーと低速スライダーを使い分け、チェンジアップも投げる。今でもフォーシームを投げる事があるが、持ち球の中ではもっとも出番の少ない球種になった。速球の最速は、2013年に計測した98.2mph(約158km/h)。

尚、低速スライダーは、メディアによってはカーブとして扱われる場合もある。クルーバー本人は変化球の総称であるブレイキングボールと呼んでいる[28]

人物

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愛称は"クルーブス"("Klubes")、"ハンス・クルバー"("Hans Kluber")[注 1]、"クルボット"("Klubot")[29][30]など。

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2011 CLE 3 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 25 4.1 6 0 3 0 2 5 1 0 4 4 8.31 2.08
2012 12 12 0 0 0 2 5 0 0 .286 281 63.0 76 9 18 0 4 54 2 0 44 36 5.14 1.49
2013 26 24 0 0 0 11 5 0 0 .688 608 147.1 153 15 33 0 5 136 1 0 67 63 3.85 1.26
2014 34 34 3 1 3 18 9 0 0 .667 951 235.2 207 14 51 3 6 269 3 0 72 64 2.44 1.09
2015 32 32 4 0 0 9 16 0 0 .360 886 222.0 189 22 45 3 11 245 6 1 92 86 3.49 1.05
2016 32 32 3 2 0 18 9 0 0 .667 860 215.0 170 22 57 1 7 227 5 1 82 75 3.14 1.06
2017 29 29 5 3 3 18 4 0 0 .818 777 203.2 141 21 36 2 5 265 4 0 56 51 2.25 0.87
2018 33 33 2 1 0 20 7 0 0 .741 842 215.0 179 25 34 0 3 222 2 0 75 69 2.89 0.99
2019 7 7 0 0 0 2 3 0 0 .400 168 35.2 44 4 15 0 3 38 1 0 26 23 5.80 1.65
2020 TEX 1 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 3 1.0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0.00 1.00
2021 NYY 16 16 1 1 0 5 3 0 0 .625 341 80.0 74 8 33 0 5 82 3 0 37 34 3.83 1.34
2022 TB 31 31 0 0 0 10 10 0 0 .500 689 164.0 178 20 21 0 10 139 2 0 82 79 4.34 1.21
2023 BOS 15 9 0 0 0 3 6 1 0 .333 257 55.0 69 17 21 0 4 42 1 0 47 43 7.04 1.64
MLB通算:13年 271 260 18 8 6 116 77 1 0 .601 6688 1641.2 1486 177 368 9 65 1725 31 2 684 627 3.44 1.13
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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投手(P)












2011 CLE 3 0 0 0 0 ----
2012 12 9 5 0 1 1.000
2013 26 12 18 1 1 .968
2014 34 14 17 0 1 1.000
2015 32 16 25 0 2 1.000
2016 32 19 17 1 1 .973
2017 29 15 16 1 1 .969
2018 33 19 13 0 0 1.000
2019 7 0 3 0 0 1.000
2020 TEX 1 0 0 0 0 ----
2021 NYY 16 4 5 1 0 .900
2022 TB 31 7 9 1 1 .941
2023 BOS 15 2 3 1 0 .833
MLB 271 117 131 6 8 .976
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

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表彰

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記録

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MLB

背番号

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  • 34(2011年)
  • 28(2012年 - 2023年)

脚注

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注釈

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  1. ^ 映画「ダイ・ハード」の登場人物ハンス・グル―バーが由来。

出典

[編集]
  1. ^ a b c Corey Kluber 2014 Pitching Gamelogs. Baseball-Reference.com (英語) . 2014年10月26日閲覧。
  2. ^ 2014 Awards Voting”. Baseball-Reference.com. 2021年9月12日閲覧。
  3. ^ 過去の4人はルイス・ティアントロジャー・クレメンスランディ・ジョンソンケリー・ウッド
  4. ^ 10 unbelievable facts from Corey Kluber's 18-strikeout start” (英語). MLB.com (2017年5月14日). 2021年9月12日閲覧。
  5. ^ a b Corey Kluber 2015 Pitching Gamelogs - Baseball-Reference.com (英語) . 2015年10月17日閲覧。
  6. ^ 「中3日もOK」を証明したクルーバーはインディアンス68年ぶりの世界一へ導く?J SPORTS 2016年11月1日配信
  7. ^ 2016 Awards Voting”. Baseball-Reference.com. 2021年9月12日閲覧。
  8. ^ a b Slugger 2017年12月号増刊 2017MLB総決算:メジャーリーガー555人&全30球団通信簿
  9. ^ Indians' Corey Kluber wins AL Cy Young Award MLB.com (英語) (2017年11月15日) 2017年11月16日閲覧
  10. ^ 2017 Awards Voting”. Baseball-Reference.com. 2021年9月12日閲覧。
  11. ^ a b インディアンス、史上初4投手が200奪三振達成”. 日刊スポーツ (2018年9月23日). 2021年9月12日閲覧。
  12. ^ 2018 Awards Voting”. Baseball-Reference.com. 2021年9月12日閲覧。
  13. ^ Noga, Joe. “Cleveland Indians pitcher Corey Kluber exits Triple-A rehab start after one inning with left abdominal tightness”. cleveland. 2019年8月18日閲覧。
  14. ^ Corey Kluber traded from Indians to Rangers” (英語). MLB.com. 2019年12月15日閲覧。
  15. ^ Rangers To Acquire Corey Kluber For Clase, DeShields” (英語). MLB Trade Rumors. 2019年12月15日閲覧。
  16. ^ Rangers Plan To Decline Corey Kluber's 2021 Option” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年10月31日閲覧。
  17. ^ Yankees Sign Corey Kluber” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年1月28日閲覧。
  18. ^ Bryan Hoch (2021年5月15日). “'You've got to be ready': Gio a pinch-hit hero” (英語). MLB.com. 2021年5月17日閲覧。
  19. ^ Jordan Horrobin (2021年5月19日). “Kluber throws Yanks' 1st no-hitter this century” (英語). MLB.com. 2021年5月20日閲覧。
  20. ^ ノーノーから1週間後の悲劇 クルーバー故障にファン辛辣「こうなると思っていた」”. Full-Count (2021年5月27日). 2021年9月12日閲覧。
  21. ^ Kluber agrees to 1-year deal with Rays” (英語). MLB.com. 2021年12月1日閲覧。
  22. ^ Press release: Rays sign Corey Kluber to one-year contract”. www.mlb.com. 2021年12月1日閲覧。
  23. ^ Adam Berry (2022年4月11日). “Rays' offense adds new wrinkle in sweep” (英語). MLB.com. 2022年4月14日閲覧。
  24. ^ 131 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (2022年11月6日). 2022年12月7日閲覧。
  25. ^ Red Sox To Sign Corey Kluber To One-Year Deal” (英語). MLB Trade Rumors (2022年12月28日). 2023年2月10日閲覧。
  26. ^ 39 Additional Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (2023年11月6日). 2023年11月10日閲覧。
  27. ^ Corey Kluber Announces Retirement” (英語). MLB Trade Rumors (2024年2月10日). 2024年2月10日閲覧。
  28. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、140頁頁。ISBN 978-4-331-51921-9 
  29. ^ Explaining Indians Players Weekend names MLB.com (英語) (2017年8月26日) 2017年9月15日閲覧
  30. ^ Corey Kluber Stats” (英語). Baseball Reference.com. 2017年11月22日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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コーリー・クルーバー
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